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チベット亡命政権主席大臣 ワシントンを訪問

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(2002年7月10日 インターナショナル・キャンペーン・フォア・チベット)

チベット亡命政権の主席大臣     サムドン・リンポチェ教授

7月9日、チベット亡命政権の主席大臣サムドン・リンポチェ教授(写真)は、アメリカ合衆国議会議員らと3日間にわたる会談のため、ワシントンに到着した。

7月10日午前中、サムドン・リンポチェ教授は、インターナショナル・キャンペーン・フォア・チベット(以下ICT)のワシントン支部とのインタビューに応じた。また、ヴォイス・オブ・アメリカ(以下VOA)の局長ボブ・レイリーと会談し、さらにVOAのチベット語、中国語、英語の3カ国語放送用のインタビューを受けた。

同日午後、教授は米国国会議事堂を訪問してフランク・ウルフ議員と会談。さらにダイアン・ファインスタイン上院議員主催の議事堂内での昼食会に出席した。教授は7月9日にICTでの活動に関する指導を行った後、NED(全米民主主義基金)主催のレセプションに出席し、ローラ・ブッシュ大統領夫人や米国議員、さらにアメリカを公式訪問中であるパット・コックス欧州議会議長と会談した。ダライ・ラマ法王特使のロディ・ギャリとチベット亡命政権ワシントン事務所代表のナワン・ラプギャルが随行した。イスラム世界で顕著な業績を残した4人の女性活動家が「NED民主主義賞」を授与され、ローラ・ブッシュ大統領夫人が基調講演を行った。サムドゥン・リンポチェ教授はその特別ゲストとして招待された。ビン・ウィーバーNED議長は授賞式のスピーチの中で、NEDはチベット人による自由獲得の努力に非常な感銘を受けていると述べ、サムドン・リンポチェ教授をチベット亡命政権の 代表者であり、さらにチベットの『ディアスポラ』(バビロン捕囚後にユダヤ人が四散したことを表す言葉において初めて民主的に選出された指導者であると紹介した。米国国際情勢政務次官でチベット問題調整官のポーラ・ドブリアンスキーはローラ・ブッシュ大統領夫人を紹介した後、スピーチでチベット問題に触れた。授賞式には上院議員、下院議員、外交団のメンバー、および民主主義と人権運動活動の指導者たちが出席した。サムドン・リンポチェ教授は、7月11日に、ポーラ・ドブリアンスキー・チベット調整担当官と会談することになっている。

サムドン・リンポチェ教授は、1959年、チベットからインドへ亡命した。仏教哲学の教授であり、バラナシにある上級チベット学中央学院)の学長を務めている。この学院は、現在、仏教哲学研究所としては最高レベルの ものである。教授は1990年、亡命チベット人のためのチベット国家の将来的な行政組織、および憲章に関する草案作成委員会のメンバーとなった。1991年から1995年、ダライ・ラマにより亡命チベット人代表者議会の議員として任命され、議長としての任期を二期務めた。2001年9月、チベット亡命政権の主席大臣を選出する最初の直接選挙で当選。国際的に著名な学者であり哲学者でもある教授は、原語で書かれたものが失われてしまった仏教経典を、チベット語からサンスクリット語に再翻訳するプロジェクトを開始している。教授は非暴力主義の伝統の提唱者で、自身の生活、活動においてはガンジー主義を貫いており、ガンジーの著作、とりわけ非暴力主義に関係する著作をチベット語に翻訳し編纂している。■